CebasによるThinking Particlesという3dsmax向けプラグインがあります。その会社のNew Talent ページで弊社デジタル映像部・寺尾への取材がありました。
<こちら>
原文は英語となっています。リンク先の記事の後半には日本語訳も載ってますが、こちらでは読みやすく調整したテキストを抜粋して掲載しておきます。ufotableデジタル映像部の紹介も兼ねておりますので、学生の皆様など、業界や私達のチームへ興味のある方はお読み下さい。
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Q : こんにちは、寺尾さん。まずはあなたの経歴について教えてください。
大阪芸術大学に入学後、東京のufotableに就職しました。それから13年、シンプルですね。 コンポジッターとしてキャリアをスタートし、今ではエフェクトアーティスト始め様々な仕事に取り組んでいます。
ufotableデジタル映像部のデモリール(2012年のもの)
ufotable digitalteam demoreel from ufotable on Vimeo.
Q : なぜこの(映像に使用されている)シーンで私達のプラグインThinking Particles(以下TP)を使おうと判断したのでしょうか?他にも作例はありますか?
十分に素晴らしいシーンがTPを使って作成されている場合が多かったからです。3dsmaxでのエフェクト・シーンは、シーン状況が複雑になっていくにつれて、変更の幅やシーンデータの汎用性が難しくなっていく傾向にありました。 私がテイルズ オブ ゼスティリア ザ クロスの制作に入る際、少しばかり準備期間があったので、いい機会かなと考え、勉強を始めた訳です。 またインターネット上にThinking Particleに優秀な習得の為のリソースが多かった点があります。何よりプロシージャルなシステム構築の発想には魅力を覚えました。
*以下が、本作のBDBOXⅡの限定店舗特典となったテクニカルワークス・ムービーPart2 のDemo
Technical Works Movie (via : Tales of Zestiria the X ufotable BDBOX) from ufotable on Vimeo.
Q : 3D / FXデザインの仕事の中で最も難しいものは何でしょうか?テクノロジーか?それとも芸術的インスピレーションですか?あなたのテクノロジーからクリエイティビティへのニーズをすべて解決する、利用可能なVFXソフトウェアがありますか?何が欠けていると思いますか?
とても面白い質問ですね。 最初はショットの品質の実現に努力します。 次にシーケンスの品質の実現、その次に映画全体の品質の実現へと困難はスケールアップしていきます。その過程おいて、テクノロジーと芸術的インスピレーションは両方必要です。更に、人を奮起させる力も求められます。
3Dソフトはまだまだ複雑ですから、もっとコントロールが簡単になって欲しいですね。CGは時に魔法の様に振る舞いますが、魔法を使うために鍛錬が必要なんです。
何にせよこう考えるようにしています。問題に遭遇した際、私たちに足りないものは時間や技術ではなく、常に課題を解決するための想像力であるのだということです。
Q : ここで、寺尾さん、日本の視覚効果について教えてください。ゴジラやオムニバス・ジャパンの「パトレイバー・シャトー・ケッセン」のような日本で人気のあるスーパーヒーローやモンスター映画がたくさんあることは理解していますが、制作業界やアート業界では多くのVFXプロジェクトが好きですか?
そうですね、私には適切な解説が難しいかもしれません。 アニメ業界と実写業界は少し距離があるのです。 伝統的な手法ももちろん素晴らしいです。でも、一般的な話でいえばみんなマーベルのヒーロー映画やSF作品が大好きですよ。アニメも実写もゲームも全て、感情的で、複雑で、壮大な映像はこれからも増えていくだろうと考えています。
Q : あなたのプロフェッショナルは何ですか? 視覚効果の芸術と人生と仕事のバランスを保ちながら未来に移行するためのあなたの個人的な希望と夢は何ですか?
私にとって、プロフェッショナルとは、いかなる状況においても、きちんとプロジェクトに求められる品質をアウトプットするということです。
いかなる状況においても…です。これはシンプルですが、忍耐のいることですね。 故に、参加する作品が私達自身の人生にとって意味があった―と思えることは非常に重要だと考えています。 良い作品を作り、観客をハッピーにする。そのことで、様々な側面からスタジオが成功する必要があります。
作品の充実、観客の充実、スタジオの充実―このある種のゴールデン・トライアングルを完成させることが目標といえば目標です。 それは良い人生、とつながっているのです。
読んでくださってありがとうございます。
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以上です。Cebasの窓口となったCedarさんと話して感じた事は、彼らが私達の芸術性(あえて硬い表現にしますが)に気を配り、最大化するために常に努力している、ということでした。拙いやり取りの中でしたが、たくさんの共通項にも出会い、楽しい時間を過ごす事ができました。改めて、ありがとうございました。
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