Zeroに至り

始まり(Zero)に至る物語、今晩で全国のTV放映が終了しましたね。


Fate/Zeroの印象は空の境界と同じ世界観を表現するために、コンポジット時のエフェクトで大きく印象が色付けられる絵作りをベースにしていました。劇場とTV放映ではやはり1カットに対する時間配分がまるで変わりましたから、それは僕達にとってもかなり挑戦的な試みでした。何とか全エピソードを感想しきった今でも作りきれた事自体”奇跡”に近いことだったなと思えます。

今は放映した映像に対して改めてスタッフチェックを行い、ここだという大小のポイントを修正&ブラッシュアップする日々。Blu-Ray Disc BoxⅡをより完成度の高いプロダクツとすべく、ufotableでも各部署が総決算ともいうべき戦いに入っております。発売は9月!どうか今しばしお時間を頂ければ幸いです。

デジタル部に積まれたBDRのカット山達。


そのBDBOXでは前回も付属いたしました線画ポスターに加えて、ufotable独自の予約特典として”プロダクションサインボード”を用意しております。僕達の手がけた映像を、自身の手で直接お客様に届ける様な仕組みが整ったのはFate/Zeroからなのですよね。作り手の心境からすると結構嬉しい事だったりします。詳しくはリンクを見ていただくとして、(少々手間暇のかかる)弊社でのご予約に踏み切った心意気に応えるべく、こちらも作画開始!頑張らせて頂きますね!


ここで2011年初頭~夏にかけてのプリプロ段階のスナップショットをご紹介します。立ち上げの初期特有の、緊張しつつも日々の制作作業にわくわくしていた現場の風景です。

チェック中のあおきえい監督。真剣。
ゴルディアス・ホイールの初期モーション・チェック画面。作画とCGの双方から描写しました。
画面では骨格や歩き方のチェックを行なっています。
キャスターの放つミニ海魔の動きのチェック映像。

ミニ海魔の完成に喜ぶメインスタッフ達。
3Dディレクターの宍戸も「大変だった!」
中盤以降、2Dアニメーターと協力してバーサーカーを担当した滝沢。
手間とセンスを両立させる難関シーケンスに多く挑みました。
こちらは3DLOチェック中の小笠原氏。手前がマネージャーの西脇。

多くの方に見ていただけた事に感謝しつつ、どこかでまた、お会いしましょう。良い夜を。

[寺尾]